I.初期活動と調査から得られた重要な情報
今回の大震災では、ご承知の通り、全てのライフラインが停止し、その上大津波が押し寄せるという極めて困難な状況の中、対策本部の立ち上げにも時間を要しました。この間、会員の獣医師個々の活動に支えられ、仙台市内の各避難所での一次対応や調査を行うと共に、甚大な被害を受けた県内各地域への支援を行ってきました。そして、対策本部の本格活動開始の時点(3月下旬)では、仙台市内では次のような傾向が見られました。
1.被災地において放浪している動物は、既にほとんどいませんでした。
2.動物と同行避難された家族が、避難所に相当数おられました。ほとんどの方はこれから先も動物と一緒に生活する事を望んでおり、離れ離れには決してなりたくないと感じていました。
3.この時点でも相当数の動物を管理センターや病院で預かっていましたが、合計でも100頭に満たない程度でした。そこで、それぞれの病院の工夫と努力により、一時的な場合も含め、預かりの必要な動物については、動物管理センターと会員の動物病院で対応可能であると判断されました。
II.活動の基本方針と概要
調査結果を踏まえ、活動の基本概念と方針を以下の3点としました。
1.伴侶動物とその家族は、共に暮らす事にこそ、意味がある。そこにある絆を最大限に大事にすべき。
2.家族とはぐれた動物については、よりよい環境を提供するための最大限の努力を払う。
3.伴侶動物と共に暮らしているわけではない、多くの劣悪な避難所にいられる方々が、より人間的に生活をできるよう応援する事を決して忘れずに。
III.具体的な活動内容
【1.動物病院の診療情報の提供】
(社)仙台市獣医師会所属の動物病院で、診察可能な動物病院の情報を提供します。
【2.被災動物の保護(動物管理センターと動物病院)と診療、譲渡】
被災した飼主不明の伴侶動物(犬・猫など)は、受け入れ可能な動物病院で無償で預かります。また負傷している場合には無償で診療します。また、動物管理センターでも、被災し保護収容した犬と猫を家族の元に返還出来るよう、仙台市ホームページに詳細な情報を掲載しています。
不幸にして飼主が見つからない場合は、譲渡会等を通じ、譲渡に取り組みます。
【3.被災動物の一時預かり】
家族が被災したために、動物の飼育が困難な場合も、一時的に動物病院で預かります。
(利用する場合は申し出のあった動物病院もしくは事務局にお問合せください)
【4.避難所における被災動物の救護】
伴侶動物とその家族が同行避難している避難所に、必要とするペットフードやペットシーツ等の支援物資を順次配布します。また、簡単な処置や治療、各種の相談にも応じています。巡回訪問などのご要望については事務局までご連絡下さい。
【5.仮設住宅での同居や一般賃貸物件への入居への支援】
仮設住宅に動物と家族が同居できるよう要望書を提出しました。
また、今後は仮設住宅で動物と暮らす場合の留意点を提案し、定期的な支援やアドバイスを行う予定です。更に動物と暮らせる賃貸物件の情報収集を行っております。
【6.県内他地域、他県への支援】
市内での支援活動だけでなく、緊急性を要する救援活動については、常に情報収集を行い、それぞれの地区の活動のバックアップを積極的に行います。